こんにちは、アストルティア国民の皆さん。
ジャパンでは間もなく甲子園予選が始まりますね。
高校野球大好きっこにとってはたまらない季節である夏。
僕もそこそこ好きで、ここ2年は毎年甲子園をだらだら見ながらドラクエをプレイするという生活を送っています。

 

ちなみに僕は7年間ほどサッカーをしていた程度には、野球に縁がなかった学生時代を送りました。
でもスポーツ漫画で圧倒的に面白いのって野球漫画なんですよね。
サッカー漫画と比較すると明らかに野球漫画の方がクオリティが高いものが多いように感じます。

 

そこで今回は夏の甲子園を盛り上げるために、中学・高校野球漫画10選記事を執筆しました。
恐らく100作品以上の野球漫画を読んでいる僕ですが、その中でも選りすぐりの10本を選びました。
何でこんな記事を書いたかというと、実はもう1つ理由があって、ネットに溢れているオススメ野球漫画の一覧の選出があまりにもクソすぎるからです。
ダイヤのAとかMAJORとかおおきく振りかぶって推してるやつらばっかりやんけ！
お前らほんまに野球漫画いっぱい読んどるか！？
いや別にそれらがつまらないとか言うつもりはないよ！
まあまあ面白いんじゃないの？
でもな、もっと推すべき作品があるやろ！！！！？？？？

というわけで作品紹介いきまーす。

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・キャプテン（プレイボール）/ちばあきお

キングオブ野球マンガ。
あまりにも斬新かつ影響力が強すぎたため、これ以前と以後で野球漫画たちの世界は変わったほどだと感じる。
本編であるキャプテンは、その名の通り、野球部のキャプテンを主人公に据えている。
本編は約4年間描かれるのだが、野球部のキャプテンというのは当然毎年変わる。
つまり主人公が4人いるわけだ。
（正確には作中に登場する墨谷二中キャプテンは5人）

この、同じ野球部の4年間を違ったキャプテン（主人公）の視点で描かれているというのが、ほかの漫画とは異質のメタ視点感覚を読者にうえつける。
この手法は未だに斬新さを感じさせるほど、独特のものだ。
ある人はこの漫画に対し「まるで近所の野球が有名な高校を熱心に応援しているような感覚に陥る」と言っていた。
僕の場合は4人のキャプテンそれぞれに感情移入するような感覚に陥ったわけだが、実はそれは途中までで、最後のキャプテンだけは全く感情移入できなかった。
それはマイナスの意味で言っているわけではなく、それだけ各キャプテン達が個性的だという事の表れだと思う。
そして一つの野球部の伝統というものがこんな風に形作られていくんだなあというのを感じさせた。

正直、この漫画に関しては傑作というよりは怪物作品という表現が相応しいほどに、あまりにも出来すぎた作品だと思う。
よって、漫画好きや野球好きを自認していながらこれを読んだ事がない人は完全なるモグリであると言い切れるほどだ。

 

・おれはキャプテン/コージィ城倉

声高らかにタイトルで主人公こそがキャプテンやで～！というのを宣言している漫画。
コージィ城倉のシニカルさが存分に発揮されている内容で、モロに僕好み。
というか、タイトルも内容も完全にちばあきおの「キャプテン」のオマージュ&パロディ全開となっている。
キャプテンという偉大な野球漫画の存在を極度なまでに敬っているのが感じられるが、その影響下にありつつも独自の魅力のある作品に仕上がっている。
現代においては「キャプテン」がストレートの剛速球的な作風だとしたら、「おれはキャプテン」は物凄く鋭角にバッターに向かって曲がるシュートといった感じ。
間違いなく好き嫌いがはっきりわかれるであろう尖がった漫画になっており、尖がりすぎていたためか連載雑誌が少年マガジンからマガジンSPECIALへと移っていった。
マガジンSPECIALに移ってからは立ち読みできなくなって当時は悲しかったです・・・。
野球漫画をいっぱい読んでいるような層からの支持率が高いであろう、玄人好みの秀逸なやきう漫画。

 

・緑山高校/桑沢篤夫

ヤングジャンプ連載作品という事で、コテコテの熱血野球漫画には留まっていない、邪悪さを感じる作品。
当時アニメ化までされたにも関わらず、なぜかあまり再評価される事もなく、近年では埋もれてしまっているのが切ない。
ちなみにアニメのエンディングは曲のポップさと本編の絵柄のドス黒さのミスマッチがたまらないので是非見てほしい。
この作品に限っては珍しく漫画とアニメのクオリティが均等なので（人によってはアニメの方が良いという人もいる）、アニメでの視聴もオススメでございます。
（ちなみになぜかamazonでkindle版コミックが100円以下の激安で売っていたので思わず購入してしまった）

 

・アパッチ野球軍/花登筐, 梅本さちお

実に時代を感じる野球漫画。
野球漫画ではあるものの、この漫画の本質は過疎化が進んでいる村を舞台にしたどろどろの人間模様を描いたヒューマンコミックスといった感じだろうか。
今では絶対に書けないような、タブーとされている問題をストレートな表現で多く扱っており（人種差別、障害者差別、階層差別など）、多くの人に読んでほしくなる内容。
社会派野球漫画好き（そんなやつおるんか？）にはたまらない作品です。

 

・タッチ/あだち充

重苦しい野球漫画も大好きな僕ですが、やはりタッチも好きなんです。
緑山高校やアパッチ野球軍の解説をしたあとにタッチについて思いを巡らせると、もはやファンタジー風味すら感じてきます。
今更この作品についてどうこう書く事はあまりないのですが、甲子園を描かずに終わったというのは、野球漫画歴史史上に残る綺麗な終わり方だったなあと感じます。
基本的に人気野球漫画はクドイ展開が多いんですよね・・・。
あと僕は南ちゃんはビッチ体質に見えてしまってあまり好きになれません。
南ちゃんが好きだという男とは仲良くなれない気がします。
対照的に男性キャラはどれも魅力的な人物に見えてきますが、特にその中でも西村はお気に入りです。
かませ犬ポジションにも関わらずあんなにも魅力的に感じるキャラがかつてほかにいたでしょうか！？

 

・クロカン/三田紀房

漫画ゴラクというちょっぴりマイナー誌に連載されていた作品なので未読の方も多いかと思います。
当時としては珍しい、高校野球の監督が主人公という作品。
三田紀房が作者という事で例によってアクの強い監督さんです。
クロカン自体はドラゴン桜が連載開始する前の漫画ですが、当時既に三田紀房の作風は完成されていたんだと感じられる力強くとても楽しい漫画。
独特の論理展開と、読む人を魅了するカリスマ性のある主人公監督の一挙一動がたまりません。
しかしこの人、野球漫画をいっぱい書いていたにも関わらず野球漫画以外で大ヒットを飛ばすとは・・・世の中そうそう完全に思い通りにはいかないものですね。

 

・Dreams/七三太朗、川三番地

「おれはキャプテン」と全く同じパターンで少年マガジンで連載開始して途中でマガジンSPECIALへ移行した野球漫画。
何でマガジンはいっつもいっつも面白い野球漫画をマガジンSPECIALに移行させるんじゃ！
リアルタイムで読めなくてやきもきするんじゃ！！！
この漫画はいわゆるとんでも野球漫画の系譜を受け継いでおり、魔球とかそういうのがいっぱい登場します。
僕はそういうタイプの野球漫画はあまり好きではないのですが、バランスよくまともな野球理論も取り入れた作品になっているという珍しい作風だったのでイケてしまいました。
なんというか、ミクスチャー野球漫画という感じです。

 

・名門!第三野球部/むつ利之

いじめられっこが野球の才能を開花させ、高校野球で大活躍をし、最後はプロになって活躍するというコテコテすぎるコテコテ野球漫画。
というか今読むとコテコテ展開の連続だが、この漫画自体は1980年代に連載開始したものなので、当時はコテコテでもなかったのかもしれない。
漫画序盤の山場である3軍が1軍を打ち倒すというカタルシスこそがこの漫画の最大の見せ場であり、その後はまあまあ面白い漫画といった感じ。
序盤はめちゃくちゃ面白いので、マガジンのスポーツ漫画の系譜が好きならば絶対にチェックしたほうが良い作品。

 

・わたるがぴゅん!/なかいま強

僕が生まれた時にはもう連載していて、大人になってからやっと連載終了したという月間ジャンプの長寿作品。
恐ろしい事に20年間の連載にも関わらず作中では3ヶ月程度しか時間が経過しなかった。
トンデモ野球漫画のマスターピースであるといえる作品でしょう。
ギャグ、魔球、大ゴマ連発、無茶苦茶な煽り、どれをとっても突き抜けています。
これこそがジャンプクオリティというものなのでしょう。
ジャンプキッズとしては押さえておかなければならない作品でした。
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今回は特に順位はつけませんでした。
どれも僕にとっては物凄く思いいれのある漫画達だからです。
しかし、あえて、順位をつけるのであれば、やはりキャプテンこそがトップに相応しいでしょう。
こんなにも素晴らしい漫画を読ませてくれたちば大先生には感謝してもしきれません。
兄弟揃ってファンタジスタすぎるぜ！

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